食品添加物とは?食品表示で確認したい基本ポイント
食品添加物は、食品の製造・加工・保存などに関係して使われるものです。食品表示では、原材料と区分して表示され、「/」の後ろや添加物欄に書かれることがあります。この記事では、食品添加物の基本、表示で見る場所、用途名・物質名・一括名の違いを、消費者向けにわかりやすく解説します。
はじめに
食品の裏面や側面にある原材料名欄を見ると、「調味料(アミノ酸等)」「香料」「乳化剤」「pH調整剤」「酸化防止剤(ビタミンE)」などの表示を見かけることがあります。これらを見たときに、「どこからが添加物なのか」「添加物が入っている食品は避けた方がよいのか」と迷う人も多いと思います。
たとえば、次のような表示があります。
| 表示例 | 読み方 |
|---|---|
| 小麦粉、砂糖、植物油脂/膨張剤、香料 | 「/」の前が原材料、後ろが添加物として読める例 |
| 調味料(アミノ酸等)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE) | 添加物の表示名や用途名付き表示が並ぶ例 |
この記事では、食品添加物を不安をあおる情報としてではなく、食品表示を読めるようになるための基本知識として整理します。
この記事は食品表示を読むための一般的な解説です。個別商品の安全性、適法性、健康影響を判定するものではありません。アレルギーや食事制限がある方は、購入前・喫食前に必ず手元の商品の現物表示を確認してください。
まず「どこに書かれているか」、次に「どの形で表示されているか」を見ます。
表示場所 1
原材料名欄の「/」の後ろ
表示場所 2
「添加物」欄として別に表示
物質名
かんすい、クエン酸、トレハロースなど、添加物名そのものを確認します。
用途名+物質名
保存料(ソルビン酸K)のように、用途名と具体名を分けて読みます。
一括名
香料、酸味料、乳化剤など、まとまりの名称として表示される場合があります。
食品添加物とは
食品添加物とは、食品の製造過程、加工、保存などの目的で使用されるものです。消費者庁の情報では、保存料、甘味料、着色料、香料などが例として示されています。
消費者向けに言えば、食品添加物は、味、色、香り、食感、保存性、製造しやすさなどに関係して使われることがあります。
| 表示例 | 食品表示で見るポイント |
|---|---|
| 調味料(アミノ酸等) | 味を整える目的で使われることがある表示 |
| 香料 | 香りに関係する表示 |
| 乳化剤 | 水と油を混ざりやすくするなどの目的で使われることがある表示 |
| 酸化防止剤(ビタミンE) | 油脂などの酸化を抑える目的で使われることがある表示 |
| かんすい | 中華めんの食感や風味に関係する表示 |
| 加工でん粉 | 食感や形を整える目的で使われることがある表示 |
大切なのは、添加物名を見ただけで、すぐに「良い」「悪い」「危険」「安全」と決めつけないことです。食品表示でまず確認できるのは、その食品にどのような添加物が表示されているかです。
食品表示ではどこに書かれているか
食品添加物は、原材料とは区分して表示されます。よくある見方は、原材料名欄の「/」の後ろを見る方法と、「添加物」欄を見る方法です。
原材料名欄の「/」の後ろに表示される場合
| 表示部分 | 読み方 |
|---|---|
| 小麦粉、砂糖、植物油脂 | 原材料 |
| 膨張剤、香料 | 添加物 |
原材料名欄に「小麦粉、砂糖、植物油脂/膨張剤、香料」と書かれている場合、基本的には「/」の前が原材料、「/」の後ろが添加物として読めます。
「添加物」欄に分けて表示される場合
| 項目 | 表示例 |
|---|---|
| 原材料名 | 小麦粉、砂糖、植物油脂 |
| 添加物 | 膨張剤、香料 |
商品によっては、「原材料名」と「添加物」が別々の欄に分けて表示されることもあります。この場合は、「添加物」欄に書かれているものを確認します。
食品表示を見るときは、まず原材料名欄に「/」があるか、または「添加物」という別欄があるかを確認すると分かりやすくなります。
添加物表示にはいくつかの形がある
添加物の表示が分かりにくい理由の一つは、表示の形が一つではないことです。大きく分けると、物質名で表示されるもの、用途名と物質名が組み合わされるもの、一括名で表示されるものがあります。
| 表示の形 | 表示例 | 読み方 |
|---|---|---|
| 物質名 | かんすい、クエン酸、トレハロース | 添加物名そのものとして確認する |
| 用途名+物質名 | 保存料(ソルビン酸K)、甘味料(スクラロース) | 括弧の前が用途名、括弧内が物質名として読める |
| 一括名 | 香料、酸味料、乳化剤、pH調整剤 | まとまりの名称として表示される場合がある |
物質名で表示されるもの
物質名とは、添加物そのものの名称として表示されるものです。食品表示では、かんすい、クエン酸、炭酸カルシウム、ソルビトール、トレハロースなどを見かけることがあります。
ただし、同じ添加物でも、名称、別名、簡略名などによって表示が少し違って見える場合があります。初めて見る表示名があっても、すぐに不安になるのではなく、食品表示の中でどのように使われている表示なのかを確認することが大切です。
用途名と物質名が組み合わされるもの
添加物の中には、用途名と物質名を組み合わせて表示するものがあります。
| 表示例 | 用途名 | 物質名 |
|---|---|---|
| 保存料(ソルビン酸K) | 保存料 | ソルビン酸K |
| 甘味料(スクラロース) | 甘味料 | スクラロース |
| 着色料(カラメル) | 着色料 | カラメル |
| 酸化防止剤(ビタミンE) | 酸化防止剤 | ビタミンE |
このような表示では、括弧の前が「どのような用途で表示されているか」、括弧の中が「具体的な物質名」として読めます。たとえば「酸化防止剤(ビタミンE)」であれば、「酸化防止剤」が用途名、「ビタミンE」が物質名です。
一括名で表示されるもの
添加物には、個別の物質名をすべて表示するのではなく、一括名で表示されるものもあります。
| 一括名の例 | 消費者向けの見方 |
|---|---|
| 香料 | 香りに関係する添加物として表示されることがある |
| 酸味料 | 酸味や味の調整に関係する表示 |
| 乳化剤 | 水と油を混ざりやすくするなどの目的で使われることがある表示 |
| 膨張剤 | 菓子やパンなどをふくらませる目的で使われることがある表示 |
| pH調整剤 | 食品の酸性・アルカリ性の調整に関係する表示 |
| 調味料(アミノ酸等) | 味を整える目的で使われることがある表示 |
一括名は、消費者にとって中身が分かりにくく見えることがあります。たとえば「香料」と書かれていても、具体的な香気成分名が一つずつ表示されているわけではありません。まずは、どのような種類の添加物として表示されているかを確認するとよいです。
「調味料(アミノ酸等)」はどう読む?
添加物表示でよく見かけるものに「調味料(アミノ酸等)」があります。この表示は、添加物として調味料が使われていることを示すものです。一般には、うま味や味のバランスを整える目的で使われることがあります。
ただし、「調味料(アミノ酸等)」と書かれているからといって、その食品が良い・悪いと単純に判断することはできません。表示から分かるのは、添加物として調味料が表示されているということです。
気になる場合は、同じカテゴリの商品と比べて、添加物の表示がどのように違うかを見てみると分かりやすくなります。
「添加物がある=悪い」とは限らない
食品添加物について検索すると、「危険」「体に悪い」といった情報を見かけることがあります。しかし、食品表示を読むときに大切なのは、添加物が書かれているからといって、すぐに悪い食品と決めつけないことです。
添加物は、食品の味、香り、色、食感、保存性、製造しやすさなどに関係して使われることがあります。一方で、添加物が気になる人にとって、どのような添加物が表示されているかを確認することは大切です。
食品表示を見る目的は、添加物の有無だけで善悪を決めることではなく、何が表示されているかを確認し、自分が納得して食品を選ぶことです。
表示されない添加物がある場合もある
食品の製造に関係したものでも、すべてが最終商品の表示に出てくるとは限りません。たとえば、加工助剤やキャリーオーバーに該当する場合など、表示の取扱いが異なるものがあります。
消費者向けに簡単に言えば、食品の製造過程で使われたものでも、最終食品での働きや残り方などによっては、添加物として表示されない場合があるということです。
そのため、添加物名が少ないから製造過程で何も使われていない、添加物名が多いから危険、とは単純には言えません。表示は商品を理解するための重要な情報ですが、製造過程のすべてを完全に示すものではありません。
「無添加」「添加物不使用」も表示だけで判断しすぎない
食品パッケージでは、無添加、添加物不使用、保存料不使用、着色料不使用、香料不使用などの表示を見ることがあります。
このような表示は分かりやすく見えますが、注意も必要です。たとえば、「保存料不使用」と書かれていても、ほかの添加物が使われていないとは限りません。また、「無添加」と表示されていても、何が無添加なのかを確認する必要があります。
消費者庁の啓発資料でも、どのような食品添加物が使用されているか確認したい場合は、一括表示枠内の食品添加物表示を確認することが示されています。パッケージの目立つ表示だけでなく、原材料名欄や添加物欄もあわせて確認してください。
原材料名・アレルゲン・栄養成分表示とあわせて見る
食品添加物の表示は、原材料名、アレルゲン表示、栄養成分表示とあわせて見ると、商品の特徴が分かりやすくなります。
| 食品の例 | 添加物だけでなく見る項目 |
|---|---|
| 即席めん | 原材料名で油揚げめんを確認し、添加物欄でかんすいや調味料(アミノ酸等)を見て、栄養成分表示で脂質や食塩相当量を見る |
| 菓子 | 原材料名で小麦粉、砂糖、植物油脂を見て、添加物欄で膨張剤、香料、乳化剤などを確認し、熱量や脂質も見る |
| 飲料 | 香料、酸味料、甘味料などの表示と、炭水化物や糖類の表示をあわせて見る |
添加物だけを単独で見るのではなく、何を主な原材料としている食品なのか、アレルゲンは何か、栄養成分ではどこが特徴かをあわせて見ると、食品の全体像をつかみやすくなります。
食品表示画像データベースで確認できること
食品表示画像データベースでは、実際の商品ラベル画像を見ながら、原材料名、添加物、アレルゲン、栄養成分表示を確認できます。
実際の一括表示画像
原材料名の全文
添加物の表示
アレルゲン表示
栄養成分表示
表示から読み取れる商品の特徴
消費者向けの確認ポイント
添加物が気になる場合は、商品ページで実際の表示画像と整理されたテキストを見比べてみてください。ただし、商品はリニューアルされることがあります。掲載情報は、撮影時点・投稿時点の表示例です。購入前・喫食前には、必ず手元の現物表示を確認してください。
商品ページを探す実際の一括表示画像と整理された食品表示情報を確認できます。食品表示情報を検索する商品名、カテゴリ、原材料名、アレルゲンなどから食品表示情報を探せます。原材料名と添加物表示の見方も読む「/」の前後や添加物欄の読み方を詳しく確認できます。添加物は体に悪い?も読む添加物が気になるときに、食品表示でどこを確認すればよいかを整理しています。無添加表示の見方も読む「無添加」「添加物不使用」と書かれた商品を見るときの注意点を確認できます。添加物が少ない食品を選びたいときの見方も読む同じカテゴリの商品で、原材料名や添加物表示を比べる方法を整理しています。調味料(アミノ酸等)の見方も読む食品表示でよく見かける調味料(アミノ酸等)の読み方を確認できます。食品表示の見方も読む一括表示全体で確認したいポイントを整理しています。アレルゲン表示の見方も読む添加物欄だけでなく、アレルゲン確認もあわせて行うと安心です。栄養成分表示の見方も読む原材料名や添加物表示とあわせて、熱量・脂質・食塩相当量も確認できます。よくある疑問
添加物が入っている食品は避けた方がよいですか?
添加物が表示されていることだけで、避けるべき食品と判断することはできません。何が表示されているかを確認し、自分の考え方や食生活に合わせて選ぶことが大切です。
「/」の後ろは全部添加物ですか?
原材料名欄で「/」が使われている場合、一般的には「/」の後ろに添加物が表示されます。ただし、商品によっては「添加物」欄が別に設けられている場合もあります。一括表示全体を確認してください。
「香料」や「乳化剤」は具体的な成分名ではないのですか?
香料や乳化剤は一括名として表示されることがあります。具体的な物質名が一つずつ表示されない場合があるため、まずはどの種類の添加物として表示されているかを確認するとよいです。
「無添加」と書いてあれば添加物は使われていないのですか?
無添加と表示されていても、何が無添加なのかを確認する必要があります。保存料不使用、着色料不使用など、特定の添加物についての表示である場合もあります。原材料名欄や添加物欄をあわせて確認してください。
添加物が表示されていなければ、製造過程でも使われていないのですか?
そうとは限りません。加工助剤やキャリーオーバーなど、表示の取扱いが異なるものがあります。表示は重要な情報ですが、製造過程のすべてを完全に示すものではありません。
まとめ
食品添加物は、食品の製造、加工、保存などに関係して使われるものです。食品表示では、原材料と区分して表示され、「/」の後ろや「添加物」欄に書かれることがあります。
添加物の表示には、物質名、用途名付き表示、一括名など、いくつかの形があります。保存料(ソルビン酸K)のように用途名と物質名が組み合わされるものもあれば、香料、乳化剤、pH調整剤のように一括名で表示されるものもあります。
添加物が表示されているからといって、すぐに良い・悪いを判断するのではなく、まずは何が表示されているかを確認することが大切です。食品表示を見るときは、添加物だけでなく、原材料名、アレルゲン表示、栄養成分表示もあわせて確認すると、商品の特徴が分かりやすくなります。
食品表示画像データベースでは、実際の商品ラベル画像をもとに、添加物の表示や食品表示の読み方を整理しています。気になる食品があれば、商品ページで実際の表示を見比べてみてください。
参照した情報源
消費者庁「食品添加物表示に関する情報」
消費者庁「食品添加物」
消費者庁「食品添加物表示に関するマメ知識」
消費者庁「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」
消費者庁「食品表示基準について 別添 添加物関係」
消費者庁「食品表示基準Q&A 第4章 添加物」